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〜目で見る市民公開講座〜

2021年12月

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「膵がん」って、どんな病気?
「膵がん」って、どんな病気?

はじめに

腰痛は非常に多くの人が経験する症状で、一生のうち、80%もの人が腰痛を経験するといわれています。
腰痛の有訴率(病気やけがなどで自覚症状のある方の割合)は25〜35%程度であると報告されています。
性別ごとにみると、男性:25%前後、女性:30〜40%と、女性の発生頻度が高く、年代別にみると男性では30〜40歳代と80歳以上、女性では40歳以下と70歳以上の高齢者に多く見られています。
腰痛は、日常生活や社会生活(学校、仕事など)に影響をおよぼしますので、できればかかりたくない、もしかかっても早く治したいものですね。
今回は腰痛の原因、治療、予防などについてお話ししたいと思います。

腰椎の構造

腰椎は、上図のような骨や椎間板、靭帯などで構成され、その周囲を腹筋群、背筋群が取り巻いて動きをつかさどっています。
どこかに破綻があると腰痛が発生する可能性があります。

腰痛をきたす病態(原因)

  • 外傷性疾患
    ケガによる腰椎の骨折や捻挫
  • 腫瘍性疾患
    骨にできた腫瘍(できもの)によるもの
  • 脊柱変形
    腰椎が左右や前後に曲がることによるもの
  • 職業性腰痛
    重量物を持ったり中腰の多い仕事により発生するもの
  • スポーツ
    腰椎に負荷のかかるスポーツによるもの
  • 心因性腰痛
    精神疾患やうつ状態で発症するもの
  • 変性性疾患
    骨の変形や、椎間板の傷みによるもの
  • 炎症性・破壊性疾患
    骨や椎間板にばい菌がついたり、長い透析により発症するもの
  • 代謝性・内分泌性疾患
    骨粗しょう症などにより骨折が起きるもの

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは

椎間板が本来の位置から周囲に向かってとび出した状態
→神経を圧迫して腰痛、下枝痛(坐骨神経痛)を生じます。

症状

下枝の痛み、しびれ、麻痺(足首が動かないなど)

治療

  • ①保存的治療 → 薬、リハビリ、コルセット
  • ②各種ブロック、椎間板内治療
  • ③手術 → ヘルニア摘出

治療選択は、痛みや社会生活の制限に合わせて
患者さんの状況、考え方により選択します。

腰椎椎間板ヘルニアは
自然に消える場合もあります。

腰部脊柱管狭窄症

腰部の脊柱管が狭くなり、中に存在する神経根などが慢性的に絞扼(こうやく:しめつけること。組織や血管などが圧迫される状態。)されて神経症状が生じた状態の総称です。

症状

腰痛、下枝痛、しびれ
間歇跛行(かんけつはこう:歩行時にふくらはぎなどの筋肉が痛み、歩き続けることができない状態。 )

▲ 間歇跛行の図

治療

  • ①保存的治療 血流改善の薬
  • ②温熱療法、リハビリ
  • ③手術→除圧術または固定術

骨粗しょう症性腰椎圧迫骨折

高齢になると、骨がもろくなり(骨粗しょう症)軽い外力(尻もち、かがむ、ものを持つなど)で背骨がつぶれてしまいます。
高齢者で急に腰痛が出る場合は8割以上が圧迫骨折と言われています。
高齢の方で、急に腰が痛くなった場合は病院を受診しましょう。
レントゲンでははっきり診断できなくても骨折が潜んでいることがありますので、MRIを撮ると骨折しているかどうかがはっきりします。

治療

  • コルセットなどで腰椎を固定
  • 骨粗しょう症薬の開始(痛み止め併用)

それでも痛みが取れない、背中が曲がってくる場合は手術が必要です。

腰椎圧迫骨折は約1カ月で痛みが取れるとされていますが、痛みがちっとも取れないこともあり、どんどん骨が潰れてきてしまうこともあります。

そうならないために・・・
経皮的椎体形成術(BKP)を行っています。

BKPは直後から痛みが緩和されます(痛みがなくなることも多い)。
手術時間は約20分で、4〜5日で退院できます。
痛みに苦しむ時間が短くなり、普通の生活に戻れるため大変喜ばれています。当院では導入初期から多くの患者さんに行い、良い結果を得ています。

BKPは患者さんにやさしい治療です

腰痛の予防

腰痛の予防には、腰痛体操、ストレッチ、よく歩くことなどがよいといわれています。
痛みが急に生じた場合は症状の悪化を招きますので注意してください。

腰痛体操の例

まとめ

ひとことで「腰痛」といっても色々な原因となる病態があります。
原因が分からない腰痛も多くあります。
今回は代表的な「腰椎椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄症」「腰椎圧迫骨折」について解説しました。
腰痛の予防には体操とストレッチが有効と考えられています。
腰痛でお困りの際はお近くの整形外科で相談しましょう。

「医療の知恵袋 ~目で見る市民公開講座~」について、
閲覧いただきありがとうございました。

皆さんにとって、病気や健康を考える良い機会となれば幸いです。
(公開資料は2021年12月20日時点の情報です。)

コロナ禍でも、医療機関で必要な受診をしましょう

1. 過度な受診控えは健康上のリスクを高めてしまう可能性があります。
2. コロナ禍でも健診や持病の治療、お子さまの予防接種などの健康管理は重要です。
3. 医療機関や健診会場では、換気や消毒でしっかりと感染予防対策をしています。
4. 健康に不安がある時は、まずはかかりつけ医・かかりつけ歯科医に相談しましょう。

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