消化器内科
診療責任者
- 濵島 英司
-
- 副院長(院長代理)
- 兼 内科統括部長
- 兼 内視鏡センター長
- 兼 精神科部長
- 兼 病理診断科部長
- 神岡 諭郎
-
- 部長
- 中江 康之
-
- 副院長
- 兼 総合内科部長
- 兼 消化器内科管理部長
- 兼 患者サポートセンター長
- 兼 健診センター長
- 仲島さより
-
- 管理部長
患者の皆さまへの一言
消化器がんの診断・治療手技は日々進歩しており、がんの早期発見・早期治療が可能となってきました。特に、食道がん、胃がん、大腸がんは早期に発見すれば、お腹を切らずに内視鏡的切除での治療が可能です。
また、最近の患者さんのニーズに応え、内視鏡検査をスムーズに受けられるように、鎮静剤使用下の胃カメラ・大腸カメラも導入しました。ご希望の方は遠慮なく担当医にお伝えください。
お腹の症状のある方はもちろん、無症状であっても、健診を受けていただききたいと思います。「自分の体は自分で守る」、これが、全ての病気の早期発見につながる道と考えます。何か疑問点があれば遠慮なく医師にご相談ください。
代表的な対応疾患
- 消化管領域
- 食道がん・逆流性食道炎・食道潰瘍・食道アカラシア・バレット食道・食道裂孔ヘルニア・
機能性胃腸症・胃がん・胃ポリープ・胃潰瘍・出血性胃炎・十二指腸潰瘍・小腸腫瘍・
急性胃腸炎・蛋白漏出性胃腸症・大腸がん・大腸ポリープ・潰瘍性大腸炎・クローン病・
腸管ベーチェット・過敏性腸症候群・出血性大腸炎・腸結核・大腸憩室出血・大腸憩室炎 - 胆道・膵臓領域
- 胆嚢がん・胆嚢炎・胆石症・胆道がん・総胆管結石・膵がん・膵のう胞・急性膵炎・慢性膵炎・
自己免疫性膵炎 - 肝臓領域
- 脂肪肝・急性肝炎・慢性肝炎・肝硬変・肝がん・原発性胆汁性肝硬変・アルコール性肝障害・
自己免疫性肝炎・薬剤性肝障害・肝膿瘍
診療内容
消化管(食道・胃・十二指腸・小腸・大腸)、胆道(胆嚢・胆管)、膵臓、肝臓などの消化器全般を対象に診療しています。
- 消化管領域
- 胃・大腸の良性ポリープや早期がんには、症例に応じて積極的に内視鏡的治療(EMR:内視鏡的粘膜切除術、ESD:内視鏡的粘膜下層剥離術)を行っています。特に、早期消化管がんの内視鏡的治療は、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を2005年より導入し、2023年3月までに約1,400例行っています。
吐血、下血時には、迅速に緊急内視鏡検査を行い、消化性潰瘍には、クリップや凝固鉗子などを用いて、食道胃静脈瘤破裂には静脈瘤結紮術、硬化療法によって止血します。比較的少ない小腸疾患の診断にも力を入れており、新しい検査法である小腸内視鏡・カプセル内視鏡を積極的に行っています。また、患者さんのニーズに応え、鎮静剤使用下の胃カメラ・大腸カメラも導入しており、治療内視鏡を含めるとカメラ全体の2割以上の方は、鎮静剤を使用しています。 - 胆道・膵臓領域
重症急性膵炎にはICUと協力して膵炎治療ガイドラインに沿った動注療法や持続透析を含む集学的治療、慢性膵炎には膵管狭窄や膵石に対する内視鏡的アプローチや、超音波内視鏡下穿刺を用いた膵嚢胞治療を行っています。急性胆道疾患には、経皮的および内視鏡的胆道ドレナージ術や砕石術、内視鏡的乳頭処置を緊急で行える体制を整えています。また、切除不能な悪性腫瘍に対し、化学療法の他に放射線治療や胆道・十二指腸狭窄へのステント留置などを併用し、患者さんのQOL(生活の質)を上げるように努めています。
- 肝臓領域
日本肝臓学会、日本肝癌研究会、厚生労働省などのガイドラインなどに基づいて積極的な治療を行っています。ウイルス性肝炎に対しては、主に内服の抗ウイルス剤による薬物療法により、完治や安定したコントロールを目指しています。原発性肝がんには、造影エコー・MRI・血管造影下CTなどによる精度の高い診断を行い、RVS併用ラジオ波焼灼療法、肝動脈化学塞栓療法、分子標的薬などを組み合わせて治療しています。
また、2017年3月に新しいIVR-CTを導入し、肝細胞がんに対する治療や救急止血処置などを積極的に行っております。
- その他
2008年より年1回、名古屋大学消化器内科学教室の協力の下、ESDライブを当院で開催し、当院内視鏡室でESDの第一人者の先生にESDを施行していただき、診療棟5階の研修センターでESDに関心のある近隣の医師・メディカルスタッフの皆さまにその手技をライブ映像で提供する機会を設け、難易度の高いESD手技の地域への啓発に努めています。
2011年2月、中央棟に733m²の内視鏡センターが開設されました。内視鏡検査室4室とX線透視装置のあるテレビ室3室の合計7室の検査室に増設され、センター内ですべての内視鏡診療が可能となりました。また、各所に点在していた受付・待合い、リカバリー、トイレ、更衣室、面談室もセンター内に配置し、患者さんの検査前後の環境が整備され、動線が格段に短くなりました。センター化により内視鏡診療が一元化され、患者さんのアメニティー(快適さ)を向上させることができました。今後もより専門性と質を高めた医療を提供し、患者サービスの向上につなげていきたいと考えています。
診療方針
消化器内科の最先端の診療・治療手技を常に取り入れながら診療するように努めています。消化器内科の検査や手技の種類は豊富で、その必要性と内容を患者さんに十分説明し同意をいただいた上で行っております。また、外科的手術が必要な患者さんも多く、他の病気を合併していることもあり、他科の医師とも十分連携しながら総合的に診療しております。内視鏡センターのハードに負けないようにソフトの部分を充実させ、病気を診るだけでなく患者さんを診て、患者さんのニーズに応じた診療を行っていきたいと考えております。
ESDライブ
内視鏡室でのESD施行画像をライブで配信。
内視鏡検査室
高性能な内視鏡機器をそろえモニターもすべて吊り下げ式にし、
部屋を有効利用できるようにしました。
テレビ室
高性能な内視鏡機器・X線テレビ装置をそろえ、
モニターもすべて吊り下げ式にし、検査効率を高めました。
受付・待合い
テレビのある広い待合いホールを設け、
患者さんの検査前の緊張をほぐします。
リカバリー
患者さんに検査の前後に、
リクライニングシートでゆったりと過ごしていただきます。
診療実績
疾患別の治療・手術・検査実績(件)
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
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注腸X線検査 | 141 | 109 | 94 |
小腸X線検査 | 15 | 6 | 6 |
上部消化管内視鏡検査 | 4,878 | 4,839 | 4,542 |
上部消化管の止血術 | 91 | 112 | 89 |
食道がん、胃ポリープ、胃がんの内視鏡的切除術 | 95(食道ESD:13、胃ESD:70、胃EMR:9、十二指腸ESD:2、十二指腸EMR:1) | 67(食道ESD:15、胃ESD:46、胃EMR:6) | 62(食道ESD:13件,胃ESD:47件,胃EMR:2件) |
消化管バルーン拡張術 | 5 | 3 | 4 |
食道胃静脈瘤結紮術、硬化療法 | 31 | 17 | 18 |
胃瘻造設術 | 35 | 42 | 33 |
胃瘻カテーテル交換 | 39 | 30 | 47 |
消化管異物除去術 | 23 | 19 | 29 |
下部消化管内視鏡検査 | 3,058 | 2,837 | 2,911 |
大腸ポリープ、早期大腸がんの内視鏡的切除術 | 1,019(大腸ESD:54を含む) | 1,027(大腸ESD:54を含む) | 1,164(大腸ESD:53件) |
小腸内視鏡検査(ダブルorシングルバルーン) | 13 | 19 | 16 |
カプセル内視鏡 | 17 | 20 | 34 |
超音波内視鏡検査(専用機) | 120 | 86 | 125 |
逆行性膵胆管造影検査(ERCP) | 370 | 298 | 372 |
経皮経肝的胆道ドレナージ術(PTBD・PTGBD) | 130 | 105 | 103 |
内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST) | 132 | 129 | 167 |
内視鏡的逆行性胆管ドレナージ術(ERBD・ENBD) | 182 | 163 | 204 |
ステント留置術(消化管・胆管) | 56 | 45 | 60 |
腹部血管造影検査 | 15 | 7 | 8 |
肝生検 | 30 | 27 | 26 |
ラジオ波焼灼療法 | 3 | 4 | 3 |
その他
医師紹介
氏名 | 役職 | 出身大学 | 医師免許取得年 | 主な専門領域 | 指導医・専門医・認定医など |
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濵島 英司 | 副院長(院長代理) 内科統括部長 内視鏡センター長 精神科部長 病理診断科部長 |
名古屋大学 | 1987年 | 消化管 |
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神岡 諭郎 | 部長 | 福井医科大学 | 1995年 | 消化管 |
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中江 康之 | 副院長 総合内科部長 消化器内科管理部長 健診センター長 |
信州大学 | 1987年 | 胆道・膵臓 |
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仲島さより | 管理部長 | 大阪医科薬科大学 | 1997年 | 肝臓 |
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久野 剛史 | 医長 | 広島大学 | 2009年 | 消化器内科一般 |
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森 裕 | 医長 | 奈良県立医科大学 | 2011年 | 消化器内科一般 |
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稲掛 優介 | 医員 | 名古屋大学 | 2017年 | 消化器内科一般 |
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光松 佑時 | 医員 | 名古屋大学 | 2018年 | 消化器内科一般 | |
佐藤 宏樹 | 医員 | 名古屋大学 | 2019年 | 消化器内科一般 | |
齊藤 和輝 | 医員 | 秋田大学 | 2019年 | 消化器内科一般 | |
森下 昌史 | 医員 |
浜松医科大学 | 2020年 | 消化器内科一般 | |
河竹 弘貴 | 医員 | 大阪医科薬科大学 | 2021年 | 消化器内科一般 | |
水谷 夏香 | 医員 | 福井大学 | 2021年 | 消化器内科一般 | |
井本 正巳 | 顧問 | 名古屋大学 | 1976年 | 肝臓 |
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鈴木 敏行 | 医師 | 名古屋大学 | 1969年 | 肝臓 |
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