麻酔科(救急集中治療)
診療責任者
- 安藤 雅樹
-
- 救命救急センター長
- 兼 救急・集中治療部部長
患者の皆さまへの一言
当院の救命救急センターは、救急外来(ER)・救命救急病棟(主にERからの入院)・集中治療室(ICU、術後症例中心)から構成されます。重症度の高い急病および外傷疾患や心臓血管外科などの大手術術後の全身管理を行います。救急・集中治療部のスタッフを核として、全診療科の応援を受けながら満足度の高い医療を提供できるように努めています。
医療の知恵袋 ~目で見る市民公開講座~ で
暑い夏 熱中症に気を付けて!を公開しています。
代表的な対応疾患
- 交通事故などの多発外傷による出血性ショック
- 感染症による敗血症性ショック
- 脳血管障害、頭部外傷などによる意識障害
- 気管支喘息や肺炎などによる呼吸不全
- 急性心筋梗塞・大血管疾患などによる心原性ショック
- 血液浄化療法が必要な急性腎不全や肝不全
- 輸血・内視鏡的処置が必要な消化管出血
- 大手術後(脳・心臓大血管・食道・肺・肝胆膵など)の全身管理
診療内容
急病救急、外傷救急、大手術後など集中治療室(ICU)や救命病棟に入室される患者さんは多様な経路を取りますが、基本的な診療内容は全ての重症疾患に共通します。疾患が重篤化すると呼吸状態が悪化しやすく、血圧が不安定となります。肝臓・腎臓の機能障害を合併することもまれではなく、意識状態まで悪化することもしばしばあります。
疾患の重症化は、さまざまな臓器の機能を同時に低下させる多臓器機能障害と呼ばれる状態を引き起こします。われわれは、原因となっている疾患の治療を行うとともに、各臓器のサポート治療を速やかに開始します。このような治療は集中治療(intensive care)と呼ばれ、具体的には人工呼吸器・血液浄化装置(HD・CHF・CHDFなど)・大動脈バールーンポンプ(IABP)・経皮的心肺補助装置(ECMO)などの特殊機器を用いて危機的状況に対応しています。
このような最大限の医療資源を投入し、重篤な状態から脱することができるようスタッフ一同診療に努めています。
診療方針
救命救急センターには集中治療室(ICU)10床、救命救急病棟16床の合計26床あり、集中治療医(救急・集中治療部、麻酔科医師)が24時間患者さんの側で生命維持・治療・監視に当たります。これに各診療科医師・看護師・臨床工学技士・リハビリテーション科療法士・栄養士が治療に参加するチーム医療を積極的に実践しています。そして、重篤な状態に陥った患者さん本人およびご家族の身体的・精神的負担を少しでも軽減できるようチーム一丸となって取り組んでいきます。
診療実績
疾患別の治療・手術・検査実績(件)
2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|
病院外心停止 | 341 | 287 | 318 |
重症急性冠症候群 | 143 | 173 | 177 |
重症大動脈疾患 | 59 | 66 | 80 |
重症脳血管障害 | 150 | 135 | 147 |
重症外傷 | 103 | 180 | 237 |
指肢切断 | 5 | 3 | 2 |
重症熱傷 | 0 | 2 | 3 |
重症急性中毒 | 16 | 11 | 6 |
重症消化管出血 | 119 | 128 | 128 |
敗血症 | 61 | 86 | 93 |
重症体温異常 | 15 | 11 | 12 |
特殊感染症 | 2 | 1 | 2 |
重症呼吸不全 | 39 | 41 | 65 |
重症急性心不全 | 62 | 49 | 72 |
重症出血性ショック | 4 | 4 | 2 |
重症意識障害 | 7 | 11 | 9 |
重篤な肝不全 | 0 | 1 | 0 |
重篤な急性腎不全 | 14 | 12 | 7 |
その他の重症病態 | 16 | 22 | 19 |
医師紹介
氏名 | 役職 | 出身大学 | 医師免許取得年 | 指導医・専門医・認定医など |
---|---|---|---|---|
安藤 雅樹 | 救命救急センター長 救急・集中治療部部長 |
三重大学 | 1999年 |
|
小笠原 治 | 医長 | 名古屋市立大学 | 2011年 |
|
前田 洵哉 | 医員 | 名古屋大学 | 2015年 |
|
富田 新也 | 医員 | 浜松医科大学 | 2019年 |
|
堀井 雅 | 医員 | 香川大学 | 2019年 |
|
外山 貴大 | 医員 | 北里大学 | 2021年 |