医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院

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FEATURE 特集

医療事故、院内感染を予防せよ 医療安全

医療安全に環境整備と安全教育の両面から取り組む

医療の安全は人の生命・健康に関わる分野だけに、より徹底する必要があります。当院では平成13年に病院長直属の「安全環境管理室」を開設。取り違え・過剰投与・誤投与などケアレスミスによる医療事故の予防や院内感染防止、職員安全衛生など、組織の垣根を越えた安全活動に取り組んでおります。ISO9001認証取得による「品質」の観点から医療を捉える改善策や、院内外への啓蒙活動も着実に成果を挙げています。

組織の垣根を越えて取り組む
安全環境管理室

高い安全意識をもって改善に取り組む

日本国内の有害事象のうち医療が原因となって起きる事象が6.8%強、この割合は世界標準(米国:3.2〜3.8%、カナダ:6.8%、英国:10.8%)と比べても高く(「医療事故の全国発生頻度に関する研究」厚生労働省、平成18年、主任研究者 堺秀人)、そのうち半分程度が予知不可能で避けられない事象とされています。言い換えれば、半数はケアレスミスや取り違えなど、対策次第で回避できる事象であり、医療に携わる者全てが高い安全意識をもって改善に取り組んでいく必要があります。

病院長直属組織として安全環境管理室を開設

当時、全国で不幸な医療事故が続発、医療不信の風潮が強まり、医療機関に対して厳しい目が向けられていました。当院もまた地域の総合医療を支える立場として、病院全体で医療事故、院内感染などのリスクマネジメントに取り組み、医療安全の体制を構築し直すことが急務でした。
平成13年10月、病院長直属組織として安全環境管理室を開設。安全環境管理室は、院内の安全関連の各委員会と組織の垣根を越えて連携、医療の安全を共有し医療安全への強い権限をもって取り組む新組織でした。

医療安全に関する活動

全院体制だからこそ可能な実践的な取り組み

安全環境管理室は、「セイフティマネジメント」「院内感染対策」「職員の安全衛生」の三つをテーマに捉え、テーマごとに「医療安全グループ(SMT)」「感染管理グループ(ICT)」「職員安全衛生グループ」の3グループから成り、グループのメンバーは各部門から選出された中堅職員で構成されます。各グループでは実践チームのワーキングメンバーが巡回パトロール(院内ラウンド)、医療処置・医療機器などをチェックし、具体的な改善・是正指導など、全院体制だからこそ可能な実践的な取り組みを積極的に行っています。

ISO9001の「品質」視点で医療安全を

ISO9001認証を取得し、「品質」の観点から病院業務を見直し

当院の医療安全への取り組みで特徴的なのは、ISO9001認証(品質マネジメントシステム)を取得し、「品質」の観点から病院業務を見直している点だろう。モノづくりと医療は全く異なるものに見えますが、医療安全の観点から活用できる要素が多いです。医療現場でのインシデント(いわゆる「ヒヤリハット」)の情報収集と対策などは、品質マネジメントの視点が大いに役立っています。また昨今重視されるインフォームドコンセントについても、「品質」を「患者、患者家族が検査・治療を充分納得して受けること」と捉えることで、医療行為そのものにミスはなくともクレームや医療訴訟などへと問題化する原因が分かり、リスクや選択肢などを充分に説明することの重要性の認識、有効な対応策の策定へとつながります。当院もまたISO9001を活用し、インフォームドコンセントの同意書や管理規程の見直しを実践しております。

ミスが大幅に減少する成果

医療現場での取り違え・過剰投与・誤投与など深刻な事故につながるケアレスミスの多くは、間違えやすい環境に大きな原因があります。当院でも取り組み前には、品名の似通う薬品(※アトロピン「アトクイック」とエピネフリン「エピクイック」)の近接配置、過剰投与による危険性の高い薬品(※「キシロカイン」10%)の大容量アンプルの混在がありましたが、医療安全の視点で整理・廃止に努めました。また氏名確認不足による患者さんの取り違えでは呼びかけによる本人確認に加えて、平成15年に導入されたオーダリングシステムによりリストバンドによる最終照合確認が可能となり、取り違え回避につながっています。さらに危険性の高い処置から安全な手技(中心静脈カテーテル挿入をエコー下穿刺に)への切り替えを原則義務化する規定、プロトコールの登録のない抗がん剤の投与を行わせないシステム構築など、品質マネジメントの原因追求の視点で医療現場を見直し、ミスが大幅に減少する成果を上げました。
さらに各医師の習熟度を医療行為ごとに見える化した評価票を作成、院内イントラネットで閲覧できる習熟度データベースをつくり、各医師の技量に応じた医療に留めることで安全を保つ仕組みも成果を上げています。

安全教育の継続に加え
患者さんも安全意識の向上を

表面的なことで終わらせない安全教育を継続

医療環境の整備と並んで重要なのが、医療従事者に対する安全意識の植え付け、安全教育です。現在当院では、テーマごとの安全教育を全職員を対象に行い、時間の制約などで参加しにくい職種に対してはeラーニングを用意し理解度を測るテストを実施するなど、表面的なことで終わらせない安全教育を継続しております。
厚生労働省の定めた「医療安全推進週間」は、当院においても医療安全を啓蒙する絶好の機会であり、標語・ポスター公募のイベントなどを通して、院内外に医療安全の浸透を図っております。医療安全には医療側だけでなく患者さんもまた参加意識をもつことが重要です。患者・家族の皆さまが医療の不確実性を認識した上で、疑問があれば十分な説明を求める姿勢や安全を意識した行動を取ることで、さらに医療安全の精度が高まります。今後も医療環境の整備・改善と、院内外への安全意識の指導・教育活動の両輪をもって積極展開を継続してまいります。
しかし、課題も残っています。従来の医療現場でのインシデントはその性格上なかなか表面化しにくく、安全環境管理室においても当初集計に苦労した面もありました。しかし電子カルテ端末で入力できるツールを開発することで、インシデントについても報告数が激増。潜在的にそれだけのヒヤリハットがこれまで埋もれていたわけで、報告されることでリスクの本質をつかみ、将来の深刻な有害事象を未然に防ぐ是正指示、改善計画立案などで生かせる有益なデータとなります。いまだインシデント情報の多くは診療科内に留まり、報告されない事例も少なくないが、病院全体の多角的な視点を経ることで有効な改善策につながるため、今後も積極的な報告を定着させてまいります。

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