PET-CT検査

PET-CT検査とは

PET-CT検査は、細胞の代謝・機能を画像にして診断をする検査です。代表的な検査として、糖代謝(以下に説明)を画像として捉える全身検査があります。

FDG PET-CT検査でがんの早期発見を

人間の体内では、各細胞が「ブドウ糖」をエネルギー源として活動しています。これを「糖代謝」と呼び、臓器によってその活性度はさまざまです。一方、がん細胞は臓器を問わずとても盛んに糖代謝が行われ、一般的に正常細胞より3〜8倍多くのブドウ糖を消費する性質があるといわれています。そこで、ブドウ糖にPET-CT検査用の放射線(陽電子)をわずかに放出する核種を合成した放射性医薬品(FDG)を使用することで、体内の糖代謝を画像として捉えることができます。
つまり、FDGを体内に注射すると、FDGがブドウ糖と同様に細胞に吸収され、正常細胞とがん細胞との間にFDGの吸収差が生じます。この差を画像化することで、がん細胞が描出されます。

使用装置

Philips社 フルデジタル半導体検出器搭載型PET/CT装置 Vereos PET/CT

検査の流れ

FDG PET-CT検査についての説明動画はこちら

1. 検査前準備
検査開始の6時間前より、食事および糖分の含まれる飲み物はお控えください(水やお茶は飲んでいただいて構いません)。
2. 受付・問診
検査開始時間の30分前までに放射線科受付へお越しください。
検査を行う前の簡単な問診を行います。
3. 説明・測定
検査についての簡単な説明を行います。
その後、身長・体重・血糖値の測定をさせていただきます。
4. 放射性医薬品投与
PET-CT検査用の放射性医薬品「FDG」を静脈より注射いたします。
5. 安静
FDGが体内に行きわたるまで、約1時間ゆっくりと休んでいただきます。読書や会話などを避け、リラックスした状態で安静にしていてください。
6. 撮像
1時間の安静後に約20分間、検査用のベッドで横になって撮像します。1回目の撮像が終了し、30分ほどの休憩後、2回目の撮像を行います。

検査時間(ベッドで横になって撮像する時間)は約20分です。しかし、注射をしてから薬が全身に行きわたる時間(安静時間)や、検査終了後に休憩していただく時間を含めますと、来院してから検査終了までに2時間~2時間30分かかります。あらかじめ、ご了承ください。

注意事項

糖代謝を正しく診断するためには、検査開始(注射時間)の6時間前から絶食をしていただく必要があります。水やお茶は飲んでもよいですが、甘いもの(糖を含むもの)は避けてください。また、糖尿病などで血糖値を下げるお薬を使用されている方は、検査開始(注射時間)の6時間前から使用を控えてください。
FDG PET-CT検査は全て予約検査です。検査を中止される場合や検査日の変更をご希望の場合は、検査前日(月曜日に検査の場合は、前週の金曜日)の16時30分までにご連絡ください。

お問い合わせ先:放射線科受付 TEL 0566-25-2982

地域医療機関の方へ

当院は、2006年3月よりPET-CT装置を保有し、近年「がん検査」の代名詞といっても過言ではない「FDG-PET検査」を行っています。また、核医学専門医が常勤していますので、より専門的な読影・画像評価を行うことができます。
PET-CT検査では、一度に全身検索を行うことができるため、病期診断や定期的に行われるフォローアップ検査に大変有用です。また、1回の被ばく量は胃バリウム検査よりも少ない量となっています。
検査を依頼していただく際は、「放射線委託検査のご案内」をご活用ください。なお、検査についてご不明な点やご相談などございましたら、お気軽に地域連携室までご連絡ください。

お問い合わせ先:地域連携室 TEL 0566-25-8304

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