感染制御グループ
微生物検査は近年急速に機械化が進んでいますが、他の分野と比較してまだまだ技師の力量に検査結果が左右されやすい領域です。そのため資格取得や学会発表等に積極的に取り組み、個々のスキルアップを欠かさず日々業務に励んでいます。
塗抹検査
グラム染色は抗菌薬の選択に関わる重要な検査です。研鑽を積んだ技師が鏡検することで感染症の起炎菌を推定することができ、使用抗菌薬の適正化に貢献しています。医師や薬剤師と供覧することもしばしばあります。
培養・同定検査
一晩分離培養した後、発育したコロニーを釣菌基準に基づき同定していきます。質量分析装置を活用することにより、従来よりも1日早く菌名報告が可能となりました。
薬剤感受性検査
昨今問題となっている耐性菌を見逃さず、迅速に報告する体制を整えています。耐性菌検出時には電子カルテ内の病棟マップに接触感染対策のマークを表示し、リアルタイムに感染情報を反映しています。
遺伝子検査
結核・COVID-19・多剤耐性菌などの院内感染対策上重要な遺伝子検査を実施しています。また多項目迅速遺伝子検査も導入しており、重症感染症における網羅的な原因微生物の検出が可能になりました。
チーム医療への参画
抗菌薬適正使用支援チーム(AST)および院内感染対策チーム(ICT)における情報発信源として、臨床に必要とされる検査結果を正確かつ迅速に提供しています。ICTの病棟ラウンドや医師・薬剤師・看護師・検査技師の4職種で毎朝行うASTカンファレンスも重要な業務です。