回復期リハビリ

当院は42床の回復期リハビリテーション病棟が併設され、脳卒中や下肢骨折など急性期を脱した患者さんに対して365日体制で集中的なリハビリを行っています。病棟リハビリスペースには和室も完備しており、より実生活に近い状態でリハビリを行うことができます。
回復期リハビリテーション病棟ではリハビリテーション科医・療法士・看護師・介護福祉士・医療ソーシャルワーカー・薬剤師・管理栄養士などさまざまな職種が連携し、情報の共有、方針・ケアの統一をはかっています。また、病棟生活を通じて、心身機能の改善、日常生活における動作能力やコミュニケーション能力の向上、早期社会復帰を目指しています。
在宅生活をするためには、リハビリでできるようになったこと(トイレ動作や歩行など)を実際の生活で行えるように取り入れていく必要があります。そのために療法士との練習のみでなく、看護師・介護福祉士と協働して病棟生活でも練習をしていきます。また、活動量向上のためにリハビリ以外の時間帯に起立や歩行練習、車いす駆動練習などを実施しています。
退院後もその人らしく生き生きと生活ができるように、患者・家族の皆さまの立場に立った取り組みを行っています。

集中的なリハビリテーション

1人の患者さんに対しチームで関わり、365日体制でリハビリテーションを行っています。
機能練習には、リハビリテーションロボットや懸垂式免荷装置を備えたトレッドミルシステム(BWSTT)を使用した歩行練習、集中的な上肢のトレーニング(CI療法)による麻痺手の機能回復練習などを取り入れています。

カンファレンス

患者さんの現状の把握や退院に向けての支援について、さまざまな職種で情報共有をはかり、統一した関わりが提供できるよう時期に応じたカンファレンスを実施しています。

食事

より良い食事環境になることを目的に嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)をしながら嚥下訓練を行っています。
また、定期的な栄養状態のチェック、食事場面の観察、多職種カンファレンスを通じてリハビリテーションに必要な栄養状態の改善に向けて取り組んでいます。

病棟練習

療法士が、看護師・介護福祉士に病棟でできる練習を伝え、リハビリ以外の時間帯に起立練習や歩行練習・車いす駆動練習・排泄動作練習などを実施しています。

自主練習

リハビリ以外の時間帯に、手の練習や起立練習、歩行練習など実施できるように、個々に合わせた自主練習メニューを提案しています。

家事動作などの支援

自宅での生活を想定して、家事動作の練習を行っています。実際に掃除をしたり、調理実習室で調理の練習を行ったりしています。

家屋訪問

自宅退院を円滑に行うため、必要に応じて療法士・医療ソーシャルワーカー・地域のケアマネジャーが退院前に自宅を訪問し、手すりの設置、段差の解消、福祉用具の検討など住環境整備案を作成・提示しています。また自宅に訪問しない場合でも、お借りした家屋写真を用いて住環境整備案を作成・提示しています。

外出・外泊支援

退院に向けて、外出・外泊支援を行っています。入院中もご家族の方にリハビリに参加していただき、介助方法をレクチャーしています。また、外泊の前段階として病棟にご家族の方が一緒に泊まり、夜間の介助方法を看護師と確認する取り組みも行っています。

退院支援

退院前に患者・家族の皆さまと退院後の生活について相談するために、関係職種が集まり話し合いの場を設けています。担当となるケアマネジャーを中心に、今後の生活設計などを提案しています。療法士も参加し、現在のリハビリ状況の報告を交えながら、最適なサービスが提供できるよう努めています。