細菌検査
肉眼では見えない細菌を各種検査材料よりさまざまな検査法により見える形にして検出し、感染症の原因菌を治療に役立てるための検査を行なっています。
塗抹検査
検査材料をスライドガラスに塗り、特殊な色素で染め(染色)、顕微鏡で細菌の色(染色性)と形(形態)から病原菌を推定し迅速報告に役立てます。
培養検査
検査材料を細菌の発育に必要な栄養を含ませた寒天(培地)に塗り広げ、35℃で1日静置して目に見える集落(コロニー)を得る分離培養をします。そのコロニーを以下の各種検査に用います。
同定検査
培養した細菌をさまざまな検査法を用いて菌名を確定します。当院では質量分析装置(写真)により数分間で同定が可能です。
抗菌薬感受性試験
培養された菌に対する各種抗菌薬の有効性(抗菌薬感受性)を検査します。
PCR検査
病原菌の遺伝子(DNA)の数を増やし(増幅)、その存在を証明(検出)する検査法です。結核菌をはじめ重篤な感染症の早期診断に用いています。