医療法人豊田会 刈谷豊田総合病院

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脳血管内手術

脳血管内手術とは?


  • 図1

脳血管内手術とは、脳の病気に対して皮膚を切ったり頭蓋骨を開けたりすることなく、血管の中からアプローチする新しい手術法です。
もともと脳血管撮影という、脳の血管をカテーテルと造影剤を使って撮影する検査から発展した手術法です。手術室ではなく、血管撮影室で手術を行うことが多いです(図1)。全身の血管は全てつながっているため、足の付け根や肘の内側の血管など、体の表面近くを通る太い動脈からカテーテルを挿入し、大動脈を通じて脳動脈まで進めることができます(心臓のカテーテル検査も同様に心臓に進めます)。
手術の際は、カテーテルの中にさらに細いカテーテルを入れ、病気のある部位(首や頭の中の血管)まで進めていき、さまざまな道具や薬品を用いて病気を治療します。1990年代以降カテーテルなどの道具の改良に伴い急速に広まっています。

対象は?

脳や首の血管の異常、病気が対象になります。主に出血性疾患(塞栓療法)と虚血性疾患(血管形成術)とに分類されます。
出血性疾患は脳動脈瘤(破裂・未破裂)、脳動静脈奇形、硬膜動静脈奇形などが挙げられます。一方、虚血性疾患は脳梗塞超急性期、脳動脈硬化症、頸動脈狭窄症などです。この他にも脳腫瘍の術前に行う、手術中の出血を減らすための栄養血管塞栓術や、外傷に伴う鼻出血の治療などに応用されています。
近年、手術に使われるカテーテル・コイルなどの道具は目覚ましい進化をとげており、対象疾患が拡大していく傾向にあります。

利点は?

この治療法の長所(利点)は、一般的な開頭術など直達外科手術に比べて、患者さんに加わる侵襲が圧倒的に少ないことです。基本的には局所麻酔(カテーテル挿入部の痛み止め)のみでも手術が可能です。具体的には、開頭手術で治療が困難な部位でも到達が可能であること、頭蓋骨を開けないので髪の毛は剃ることなく頭に傷が残らないこと、周辺の脳神経への影響が少ないこと、入院期間が短いことなどが挙げられます。ただし、比較的新しい治療法なので、この手術を施行できる医師や施設が限られており、全国いつでもどこでも同じ条件の治療が受けられるとは限りません。刈谷豊田総合病院には常勤の学会認定医がいるため、安心して治療を受けていただけます。

実績は?

平成19年から平成28年までの10年間のデータをお示しします。

脳動脈瘤コイル塞栓術ってどんな手術?


  • 図2

クモ膜下出血を来した破裂脳動脈瘤(図2)や脳ドックなどで偶然に見つかった未破裂脳動脈瘤がコイル塞栓術による治療の対象になります。その際、最も重要なことは動脈瘤の形です。脳動脈瘤のコイル塞栓術に適した動脈瘤か否かの判断が重要になります。これは、手術の前に脳血管造影の検査をして詳しく調べる必要があります。

通常、局所麻酔にて、足の付け根か腕の動脈にシースと呼ばれる短いチューブを入れます(図3)。その中を通してガイドカテーテルと呼ばれる直径3mm程度のチューブを首の動脈まで誘導します。さらにガイドカテーテルの中にマイクロカテーテルといわれる1mm強の非常に細いチューブを通して脳動脈瘤内に到達させます。レントゲン透視画像を見ながら、慎重にプラチナコイルなどを挿入して動脈瘤に血流が入らなくなるまで塞栓します(図4)。

大きさや場所にもよりますが、通常手術時間は2〜3時間です。また、未破裂脳動脈瘤の場合、入院期間は1週間ほどです。


  • 図3

  • 図4

頸動脈ステント留置術ってどんな手術?

脳に血液を送る最も大切な首の血管(頸動脈)は動脈硬化を生じやすく、血管の内側におかゆ(アテローム)状の固まり(プラーク)がこびりついて細くなります。このプラークがはがれて脳に飛んでいくと脳梗塞を起こします。 高血圧、高脂血症、糖尿病などを持った中高年の男性に多いのが特徴です。
頸動脈ステント留置術は、主に足の付け根の血管(大腿動脈)からカテーテルを通して、頸動脈の狭窄部分に“ステント”と呼ばれる金属製の網状の筒を留置して、血管を正常径まで拡張させる血管内手術です。血管を拡張させる時に、コレステロールの破片や血栓が脳内に流れて行くと脳梗塞を生じてしまいますので、 その予防のために小さなフィルターや風船をあらかじめ狭窄部位の先に進めておいて、治療中にコレステロールの破片や血栓が脳に飛ばないようにして脳梗塞を防ぎます(図5)(図6)。
治療時間は通常1~2時間程度です。この治療は、直達手術の内膜剥離術と比較して体の負担が少なく、高齢者やさまざまな合併症を持った方にも安全に行うことができます。入院期間は1週間ほどです。


  • 図5

  • 図6

超急性期脳梗塞治療とは?

当院では急性期の脳卒中治療にも積極的に対応しています。脳梗塞の場合、発症より3時間以内であれば適応症例にはtPAという血栓溶解剤を点滴から静脈内投与します。これは内科的治療であり当院神経内科と連携して治療に当たっています。
tPA静注が適応ではない症例、発症より3時間以上が経過している症例、tPAを投与しても改善が思わしくない症例では、緊急で血管内手術を行います。閉塞血管にカテーテルを誘導して血栓溶解薬を局所的に投与したり、風船で狭い血管を膨らませたりして血行再建術を行います。
MERCIやPenumbraという新しい血栓回収デバイスを使った血行再建術にも対応しており、これまでは再開通できなかったような病変も救えるようになりました(図7)。このデバイスが使用できない近隣の診療所や病院からも、いつでも緊急症例を受け入れられるような体制を整えております。


  • 図7

入院期間・費用は?

手術費用と入院期間の目安、および1割負担の方、3割負担の方の自己負担金額は以下のとおりです。

脳血管内手術内容 入院期間 手術費用(入院費含む) 1割負担者 3割負担者
脳動脈瘤コイル塞栓術 手術時に使用するコイル数により異なります。
頸動脈ステント留置術 約9日 150万円 15万円 50万円
超急性期脳梗塞治療 症状ごとに入院期間が異なります。

医療費が高額と予想される患者さんについて

費用は高額療養費の対象になります。

健康保険や国民健康保険加入者が、同じ月内に同じ医療機関に支払う医療費の自己負担額(食事の費用・自費分は除く)が高額になった場合は、限度額の認定証の交付を受け、入院事務担当者にご提示いただくと、病院窓口での自己負担額が限度額までの金額となります。(70歳未満の方が対象で、健康保険組合や国保窓口に事前に申請が必要です。)
詳しくは入院案内もしくは当院医事室へお問い合わせください。

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